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How Factorial Built an Agent Across 25+ Products

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2分 46秒

Factorialが語る:MastraとAIで実現するエンタープライズ業務自動化「One」

ポイント

  • Factorialが開発したエンタープライズAI「One」は、AIを中核に据え、中小企業向けの複数製品をシームレスに連携させることで業務自動化を実現します。
  • 高度な権限管理とコンテキスト管理といった企業向けAI開発の主要課題を、バランスの取れたフレームワーク「Mastra」を活用して解決した開発経緯がわかります。
  • Mastraが提供する柔軟なビルディングブロックと開発チームとの協調により、信頼性の高いエンタープライズAIを効率的に構築する手法と展望を学べます。

はじめに:FactorialのビジョンとAIへの取り組み

Factorialは、約10年前に「中小企業が退屈なタスクを自動化し、顧客という本当に重要なものに集中できるように支援する」というシンプルなアイデアから誕生しました。私たちは、企業が本来の業務に専念できる環境を整えることを目指し、これまでに25以上の製品を提供してきました。そして現在、AIが単なる「おもちゃ」ではなく、私たちの生活に深く根ざす技術として確固たる地位を築いた今、私たちは「AIを中核に据え、これまでのすべての構築要素を統合してあらゆるワークロードをカバーする製品を生み出すことはできないか」と考え始めました。

AIを中核に据えることの意義:複数製品間のシームレスな連携

Factorialにとって、AIを中核に据えることの意味は、「顧客にとってFactorialがまるで一つの製品であるかのような魔法」を実現することにあります。私たちは25以上の製品を提供していますが、AIはユーザーからのたった一つの質問から、例えば6つ、あるいは7つの異なる製品間のデータを結びつける必要があることを理解し、それらをシームレスに連携させることが求められます。これにより、顧客は複数のツールを使い分けることなく、統合された体験を得ることができるのです。

エンタープライズAI開発の主要な課題

しかし、このような高度なAIシステムを構築する上で、いくつかの重要な課題に直面しました。

1. 厳格な権限管理

最も明白な課題の一つは、権限の管理です。AIは、システムを利用する「アクター(ユーザー)」が持つ権限と全く同じ権限を使用する必要があります。これは、データのセキュリティと整合性を保つ上で不可欠であり、AIが誤ってアクセス権のない情報に触れたり、不適切な操作を行ったりすることを防ぐための根幹となります。

2. 高度なコンテキスト管理

次に、コンテキスト管理が挙げられます。私たちは、AIが単なるツールではなく、まるで「同僚」のように感じられるものを生み出したいと考えていました。製品に「ハーネス(操縦装置や制御装置のようなもの)」を構築し、ユーザーの意図や状況を正確に理解し、適切に応答できるAIを目指しました。この目標を達成するためには、対話の履歴、ユーザーの過去の行動、組織内のデータなど、多岐にわたる情報を継続的に把握し、適切なコンテキストで処理する能力が不可欠となります。

フレームワーク選定:Mastraとの出会い

これらの課題を解決するために、私たちは様々なフレームワークを検討しました。その中で、私は主に2つの異なるスペクトラムに分類されるフレームワークを見出しました。一つは、非常にハイレベルで、開発者が特定の思考様式や構築方法に従うことを強く求めるものです。もう一つは、非常にローレベルで、すべてをゼロから自分たちで配線する必要があるものです。

その中で、「Mastra」はまさにその中間に位置していました。これは私たちにとって完璧なバランスを提供しました。Mastraは、適切な製品を構築するために十分意味のある「ビルディングブロック(構成要素)」をすべて備えていると同時に、内部で何が起こっているのかを理解できないほどハイレベルではない、という点で優れていました。

Mastraとの協調と製品の成熟

私たちはMastraを基盤として非常に迅速に開発を進めました。しかし、開発の初期段階では、Mastraの抽象化を過度に柔軟に解釈しようとしたり、フレームワークの一部として提供されている機能を自分たちで再発明しようとしたりする場面もありました。

しかし、時間が経ち、私たちの製品とMastraの両方が成熟するにつれて、状況は変化していきました。私たちは自分たちで開発したソリューションをMastraのよりネイティブなアプローチに置き換えるようになりました。なぜなら、最終的には自分たちで車輪を再発明し続けるよりも、Mastraの提供する機能を活用する方がはるかに簡単だったからです。

さらに驚くべきことに、新しい機能(例えば、「耐久性のあるエージェント」など)の追加を検討していると、そのわずか数時間後には、Twitterで「新しいMastraのリリースに耐久性のあるエージェントが含まれている」という情報を見つける、といったことが頻繁に起こるようになりました。これは、私たちとMastraの開発チームが同じ方向性で思考している証拠であり、Mastraが私たちのニーズにどれだけ合致しているかを示しています。

Factorial Oneの現状と展望

現在、私たちのAI製品「One」は、Factorialの17,000社以上のすべてのお客様に公開されており、毎日数千回の反復処理が行われています。これにより、私たちの製品が持つほぼすべての表面(機能領域)をカバーしています。しかし、これはまだ第一歩に過ぎません。

現時点では、製品にAIの「ハーネス」を組み込んだ状態ですが、これをさらに進化させたいと考えています。Factorial Oneのビジョンは、少々流行りの言葉ではありますが、まるで「Claw」のような存在、つまり「あなたの会社のためのClaw」へと進化させることです。最終的には、完全に信頼でき、あなたの会社のために機能する、真の「エンタープライズAI」を実現することを目指しています。

まとめ

Factorialは、中小企業の業務自動化を支援するという創業理念のもと、AI技術の進化を戦略的に取り入れ、「One」というエンタープライズAIを開発してきました。Mastraという適切なフレームワークを選定し、その持つ柔軟性とビルディングブロックを最大限に活用することで、権限管理やコンテキスト管理といった複雑な課題を克服しています。Factorial Oneは、単一の製品として複数のサービスを連携させ、ユーザーにとって「同僚」のような存在となることを目指しています。今後もMastraと共に進化を続け、企業が安心して活用できる、信頼性の高いエンタープライズAIの実現に向けて邁進していきます。


参考動画

https://www.youtube.com/watch?v=mLLRM19Sk7s