▲ Community Session: What is a Forward Deployed Engineer?
25分 46秒
フォワードデプロイドエンジニアとは?Vercelが語る顧客とプロダクトをつなぐ最前線の役割
この記事は動画の内容を元にAIが生成したものです。正確な情報は元の動画をご確認ください。
ポイント
- •Vercelのフォワードデプロイドエンジニア(FDE)は、顧客とプロダクトをつなぎ、製品の理論的な使い方と実際の使われ方のギャップを埋める最前線の役割です。
- •顧客のコードベースに深く入り込み、ハンズオンで共に開発を進めることで、顧客の迅速な開発を支援し、Vercelのテクノロジー活用法を教えます。
- •この役割は、現場で得た具体的なフィードバックを社内製品チームに還元することで、製品の継続的な改善と顧客成功の加速に貢献します。
本記事では、VercelのChris Williams氏が語る「フォワードデプロイドエンジニア(FDE)」という職種について深掘りします。この役割はしばしば誤解されがちですが、その実態、他の職種との違い、そしてVercelにおける具体的な働き方について詳しく解説していきます。
フォワードデプロイドエンジニア(FDE)とは
Chris Williams氏は、インターネット上ではVoodoo Tiki Godとしても知られ、Node Serial Portや初期のJS ConfなどでJavaScriptコミュニティに貢献してきました。彼が率いるフォワードデプロイドエンジニアリングチームの役割について、多くの人が尋ねるといいます。
「フォワードデプロイド」という言葉は、軍事的なルーツを持つとされており、Palantirが最初にこの用語を用いたとされています。しかし、その実装方法は組織によって様々です。一部の企業では、コンサルタントを「フォワードデプロイドエンジニア」として再ブランディングしているケースもあります。
Vercelでは、Palantirのモデルとは少し異なる独自のアプローチを採用しています。Vercelが考えるフォワードデプロイドエンジニアは、顧客が実際に製品を使用する方法と、私たちが理論的に想定していた使用方法との間の「即時フィードバックサイクル」または「要」となる存在です。顧客は製品をすぐに活用できることもあれば、想定とは異なる使い方をすることもあります。私たちFDEチームは、顧客環境に直接「組み込まれ(embed)」、ハンズオンで開発を行います。つまり、顧客と共に新しいものを開発したり、既存のコードベースをよりモダンな方法にリファクタリングしたりします。
このプロセスを通じて、私たちは顧客に対してVercelのスピードでオペレーションする方法、新しいテクノロジーをいつ、どのように活用すべきか、そしてどのツールを避けるべきかを教えます。これにより、顧客はVercelが重視する実験と迅速な開発を通じて、より速く動き、反復速度(iteration velocity)を獲得できるようになります。
その見返りとして、私たちは「現場で」どのように製品が使われているかというフィードバックを収集します。例えば、Next.js 16のキャッシュコンポーネントがどのように使われているか、AI SDKの使用方法に予期せぬギャップはないか、といった具体的な実世界の導入例や概念を、社内のエンジニアリング・プロダクト・デザイン(EPD)チームに伝えます。これにより、製品開発チームは、私たちが顧客と肩を並べて構築する中で得た「私たちが当初考えていた方向性とは異なるが、このような使われ方をしている」という実際の状況を把握し、製品との整合性を高めることができます。これは、直接関わっていない他の顧客が、より良い体験を得るためにも不可欠です。
私たちの仕事の多くは、顧客のコードベースに深く潜り込み、彼らの先行概念に疑問を投げかけ、オブザーバビリティ(可観測性)とインスツルメンテーション(計装)を確認し、彼らが本当に見ているべきものを適切に監視しているかを確認し、そのフィードバックを全体のサイクルに還元することです。
フォワードデプロイドエンジニア(FDE)は他の職種とどう違うのか?
フォワードデプロイドエンジニアは、ソリューションエンジニア、カスタマーサポート、プロダクトエンジニアといった職種と混同されがちですが、VercelのFDEは明確な違いを持っています。ソリューションエンジニアが顧客への技術的なアドバイスやソリューション設計を行うのに対し、FDEは顧客の実際の開発環境に深く入り込み、手を動かしてコードを書き、共に開発を進める点が最大の特徴です。カスタマーサポートが問題解決を主とするのに対し、FDEは予防的な改善や新しい機能の共同開発を通じて、顧客の成長を直接支援します。また、プロダクトエンジニアがVercelプラットフォームやNext.jsのようなコア製品自体を構築するのに対し、FDEはその製品が顧客環境でどのように機能し、改善されるべきかという「生の声」を最前線から収集し、製品チームへフィードバックする役割を担います。この「顧客環境への直接的な組み込み(forward deployed)」と「即時フィードバックサイクル」が、VercelにおけるFDEを特徴づける要素です。
VercelにおけるFDEの具体的な働き方:リモートと現場の融合
「デプロイされた」という言葉は、かつては物理的に顧客サイトに常駐することを意味する場合もありました。しかし、Vercelは「リモートファースト」の企業であり、顧客への実装もリモートで行うことを推進しています。そのため、Vercelにおける「デプロイ」や「組み込み(embedded)」とは、主にSlackやZoomなどのツールを通じた非同期・同期的なコミュニケーションやビデオ会議でのエンゲージメントを指します。
具体的には、リモートでの共同開発やペアプログラミングを様々なメカニズムを通じて行い、ビデオ会議で密なコミュニケーションを取ります。これにより、ほとんどの業務を遠隔で遂行することが可能です。
一方で、約25〜30%の割合で出張も伴います。これは、ホワイトボードを使ってアイデアを練ったり、図式化したりするなど、対面でのコミュニケーションがより効果的な状況があるためです。デジタルホワイトボードも便利ですが、対面でのインタラクションには独特の価値があります。
時間帯の配慮も重要です。チームメンバーが顧客拠点からプラスマイナス1時間帯の範囲に留まるように調整することを強く意識しています。これにより、出張が発生した場合でも、時差ボケなどの負担を最小限に抑え、迅速な移動と復帰を可能にしています。
このように、VercelのFDEは、リモートでの深い協業と戦略的な対面エンゲージメントを組み合わせることで、顧客への価値提供と製品フィードバックの収集を行っています。
まとめ
Vercelのフォワードデプロイドエンジニアは、単なる技術サポートやコンサルタントではありません。彼らは顧客のコードベースに深く入り込み、共に開発を進めることで、製品の理論的な使い方と実際の使われ方のギャップを埋める最前線の存在です。このユニークな役割を通じて、Vercelは顧客の成功を加速させるとともに、Next.jsやVercelプラットフォーム、AI SDKなどの自社製品の継続的な改善と革新を実現しています。FDEの働き方は、リモートと必要に応じた対面での深い協業によって支えられており、これによりVercelは顧客との強固な信頼関係を築きながら、高速な開発サイクルを回しています。この取り組みは、顧客にとってもVercelにとっても、双方にとってのWin-Winの関係を構築していると言えるでしょう。